TBS日曜劇場『VIVANT』に出演している林遣都のインタビューコメントが公開された。
堺雅人が『半沢直樹』シリーズ(TBS系)以来、3年ぶりに日曜劇場の主演を務める本作は、『半沢直樹』シリーズなどを手がけてきた福澤克雄が演出だけでなく原作も手がける完全オリジナルストーリー。
林が演じるのは、ノゴーン・ベキ(役所広司)の乃木卓だった時代の若かりし頃。第1話から乃木憂助(堺雅人)に起きるフラッシュバックのシーンで登場していたが、第9話でついに本格出演となる。
林は役所の若かりし頃を演じるにあたり、どんなことを意識したのだろうか。
「役所さんの若い頃を演じるという責任感がありますし、役所さん演じるノゴーン・ベキが過去にどんな体験をしたのか、その時にどんな感情を抱いたのか、とにかくそこにフォーカスをあてました。よりその感情に説得力を持たせないといけないと、自分の中で常にハードルを上げた状態で演じていました。“テント”という組織を立ち上げた男の生き様を表現するために、1つ1つのシーンに覚悟を持って挑みました」
福澤監督の作品には過去に『ドラゴン桜』(TBS系)に出演。林はその頃から監督に魅了されていたことを明かす。
「以前、『ドラゴン桜』に出演させていただいて以来、僕は監督に魅了されていました。でも今回、衣装合わせで監督とお会いした時は、『頼むよ』の一言だけで(笑)。お芝居をする上では、僕がやりたいことをすべてやらせてくれて、監督からは“とにかく役を生き抜いてくれ”というメッセージをいつも感じています。福澤組はスタッフの皆さんも、福澤イズムを受け継いでいる方たちばかりで、常にその雰囲気が現場に流れています。日本で俳優をやらせていただいていて、『VIVANT』のような作品に参加できたことを本当に嬉しく思っています」
モンゴルでの撮影については、「普段では簡単には作れない表現をすることができました」と撮影の日々を振り返る。
「1シーン1カットを時間をかけて丁寧に撮る現場で、滅多にできない経験をさせていただきました。撮影する環境が日本に比べて過酷な場所が多かったのですが、やればやるほど、生き生きしていくスタッフさんたちの表情を見て、やはり福澤監督のチームは飛び抜けているという印象を持ちました。そして、この人たちでないと撮れない映像、この人たちでないと作れない作品だと感じました。僕の役は心情として、とても苦しい立場なのですが、モンゴルという環境が自分の気持ちをよりこの作品の世界に入っていきやすくさせてくれたと感じています。体もいい具合に疲弊していって、普段では簡単には作れない表現をすることができました。役の感情をどういうふうに演じようかなどと、気持ちを作っていかなくても、撮影が始まると自然に心が追いついてくるという感覚。登場人物たちが経験していることに近いことを体験させてくれる現場でした」
最後に視聴者へ向けて次のようにメッセージを送った。
「僕の周りもみんなが『VIVANT』のストーリー展開に驚いています。家族や友達にいろいろと聞かれるのですが、内容は言えなくて(笑)。僕も実際に放送を観て、ワクワクして観ている立場。日本でこんなTVドラマが観られるのだという、高揚感を楽しんでいます。『VIVANT』は観ないともったいないですよ。そこにつきると思います」