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 菅原文太『木枯らし紋次郎』シリーズ、『まむしの兄弟』シリーズ、『真田幸村の謀略』(1979年)など、50年以上に渡り数々の娯楽大作を世に送り出してきた中島貞夫監督の20年ぶりの長編時代劇で高良健吾主演『多十郎殉愛記』が、2019年4月12日(金)より全国公開となる。

 解禁する本編映像は、因縁を付けられたおとよを助けるため、多十郎がすりこぎ一本で悪漢を追い払う男気溢れるシーン。自身が切り盛りする小料理屋で横暴な岡っ引きに絡まれ、店の娘を気丈に守ろうとするおとよ。しかし、膳をひっくり返され、連れの下っ端まで乱入し店内は収拾のつかない状況に。すると一人で静かに飲んでいた多十郎が立ち上がり、そっとおとよの背中に優しく手を添え、暴れまわっていた男たちを瞬く間に叩きのめしてしまう。歓喜に包まれる中、おとよは多十郎の背中に縋り付き、張り詰めてきたものが堰をきったかのように泣き出す。普段はしっかり者のおとよのそんな姿に、常連客たちは驚くと同時に羨望の眼差しを多十郎に向け、多十郎は思わず困惑の表情を見せるのだった…。通常であればおとよが初めて見せた泣きの表情をアップを撮るのが定石であるところ、「受け芝居が天才的」と多部の演技を絶賛し、中島監督はあえてワンカットでこのシーンを作り上げたという。

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