※少し喘息の症状が出ているため、呼吸音が目立ちますがご了承ください。
※鈴虫の鳴き声が入っています。

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今日8/18は、11:00~13:30の間、新宿のレンタルスペースで発声練習などを行いました。
養成所の友人たちと外郎売のレビュー会を行い、たくさんの指摘をもらいました。

自分1人で練習していると、徐々に綻びが生まれます。
綻びを縫い付けるための材料をもらい、修繕できる環境にあるのは大変ありがたいです。

まだまだ発音が甘い部分があるので、一つ一つ丁寧に練習していこうと思います。

<その外郎売はこちら>

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14時からは紀伊國屋ホールで行われる『朝日のような夕日をつれて2024』を観にいきました。

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私が養成所に通い始めてぶつかった初めての壁は
🙄 「アナウンスのような読みで、抑揚がないから平坦だよね」
ということでした。

私は、演技関連の本を探し回り、そこで真っ先に目に入ったのが
「演技と演出のレッスン(著:鴻上尚史)」
でした。

演技関連の書籍なのに、なぜか僕の心を包み込むような優しい言葉を紡ぎ出す鴻上さんに、すっかり魅了され、他の書籍も読むようになりました。

そんな中で第三舞台、朝日のような夕日をつれてといった情報も目にしました。
いつか生でその舞台が観たいと思うようになっていました。

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以前に、『演技をするといったら演劇、舞台を見なくちゃ!』と考えている時期がありました。

でも舞台会場に行くのはまだハードルが高い……

そんな時にYouTubeで見たのが「柿食う客」という劇団の舞台でした。

この動画での玉置さんの存在感がすごかった。
ひと目見て、この人のことが好きになりました。
(当時は大河ドラマに出ているなど全く知らずに見ていました)

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そして、先日「朝日のような夕日をつれて2024」の公演があることを知り、
玉置さんが出演されることを知り、
新宿紀伊國屋ホールで行われることを知り、
……すぐにチケットを取りました。

その後「ゴドーを待ちながら」や戯曲アーカイブにアップされている「朝日のような夕日をつれて2014」の戯曲を読んで事前に情報を頭に入れていきました。

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日が経つにつれ、情報を得るにつれ、徐々に期待感が高まります。

期待感が高まると同時に、キャスト陣の忙しさとそんな中で舞台を演じる精神力に圧倒されていました。なんて人たちなんだろう。

公演が始まった瞬間、自分も緊張してしまってドキドキでした。
舞台って、観客との距離が違い上に生のもの、その瞬間にしか味わえないものだから、なぜか私も緊張してしまいます。

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紀伊國屋ホールに到着した時、物販エリアは大混雑でした。

紀伊国屋書店にこんなエリアがあるのか!てか人多すぎ!
と動揺していたら、後ろから「パンフレット、1500円で販売してます!現金のみです!」と大声を張り上げる男性が。

振り向くと、鴻上尚史さんでした。
もう、みんな棒立ちです。えっ、鴻上さん……!?

もちろんパンフレットを買いに行きました。手渡しで受け取りました。
嬉しかったなぁ。

メディア露出も多い方なので、ご自身の知名度を理解した上での行動だったと思います。
さすがです。
(てんやわんやの物販エリアを少しでも人を分散させるために、自らが売り手にまわり「鴻上さんから手渡しで買える!」という客をターゲットに行動した)

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公演中はすごかった。
ただひたすらにすごかった。面白かった。

玉置さんは今回センターで、声の通りもピカイチ!
動きのないシーンでも1人やはり目立ちます。
言葉のない演技がすごく目立っていました。
部長が痛いところを突かれ「アッ…」と動揺しながら喉の奥から音を出すのが、すごかった。どうやってんだあれ!

パンフレットに書かれていた言葉が、私の感想と同じだったのでとても嬉しかったです。
同じ感性が持てているのかな、と。

一色洋平さんは、想像以上に身長が低く、少年役にぴったりでした。
キャストの中でも人一倍に弾け飛ぶようなテンションで、舞台の中でも一際輝くオーラを放っていました。いろんなキャラになっていました。

YouTubeもあり、観てみるとオフの時の柔和さがすごい。ギャップ。役者さんってほんとすごい。

朝日のような夕日に対する思い入れも強く、それ故に台本も書き換えられたのかなと思いました。
(戯曲本 P.170参照)

稲葉友さんは、とにかくXのフォロワーがすごい(15万人近く)ということしか知らなかったけど、声も通るし、ルックスはもちろんいいし、何よりキャラがガンガン目立ってる!

思ったんだけど、キャスト全員キャラが濃いのに、それぞれ際立っているんだよなぁ。
それがまた、役者の個性が滲み出てる部分だし、脚本の巧みさでもあるんだと思いました。

安西慎太郎さんは、ゴドー1役として怒涛のセリフ量。
めちゃくちゃ喋ってた。戯曲本を読んでみてもわかるけど、アドリブじゃないんだよなぁ……。
アドリブなくほんとにまんまあの会話を、あのテンポでやり続け、場面転換も俊敏に行うあの舞台の難しさといったら、素人目線からでもわかるほど……。
スーツの背中が汗びっしょりになるほどの熱量、感服しました。

小松準弥さんは、高身長で社長然とした雰囲気が漂う役回りでした。
ちょっと噛んじゃう場面があったけど、その後「口元を拭う」動作をして「あれ?おかしいなぁ」みたいな感じを出していました。
ミスすらも舞台の世界に引き摺り込む。なんて世界だ。。プロってすげぇ。。。

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帰りに物販に立ち寄り、戯曲本やTシャツなど買いまくりました。
出入り口に鴻上さんが立っており、見送りをされていました。

握手して、何か話そう話そうと思っても憧れの人を目の前にするとこうも言葉が出ないものなんですね。

「ずっと楽しみにしていました」とだけ伝えました。

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生で「朝日のような夕日をつれて」を観ることができてよかったです。
戯曲本には、21世紀版(2014年)と、2024年版がありました。

それは、鴻上さん曰く「21世紀中にもう演ることはないだろう」と思っていたからだそうです。
つまりもう朝日のような〜は最後のつもりだったそうで。

そして今回の公演にあたり脚本を書き換えたところ、時代の変化も大きくあったため、あらためて2024年版を出版したそうです。

また出逢えることを願って「待ち」続けたいと思います。

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