公演オフィシャルHP:https://nogamo2022.com/
真実は人を幸せにするのか。それとも――
“近代演劇の父”と称されるヘンリック・イプセンの珠玉の名作を上村聡史が演出!
藤ヶ谷太輔が4年振りのストレートプレイ!
“正義”の奥に潜む“狂気”の主人公に挑戦、古典作品に初めて挑む!
ノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンは、19世紀ヨーロッパで主流とされていたヴィクトリア朝的な価値観―行きすぎた厳格さや節制を美徳とする偽善的な社会観念―を批評し、悪に立ち向かう高潔さを描いた勧善懲悪が期待されていた当時の演劇に革命をもたらした人物です。シェイクスピア以後、世界で最も盛んに上演されてきた劇作家とも言われ、そんな近代演劇の創設者が1884年に発表した珠玉の名作が『野鴨』です。
イプセンは、納屋を“嘘”、外の世界を“真実”、そして“野鴨”を我々人間に例えることで、自己欺瞞によって自らを守ろうとする人間の弱さや、独りよがりの正義を振りかざす愚かしさを見事に描き出しました。
この偉大な作品に挑戦するのは、戯曲の面白さを最大限に引き出す演出家・上村聡史。観客の想像力を刺激する演出とともに、物語のもつ命題にどのように迫るのか注目です。
嘘偽りの上に築かれた幸せが真実に晒されるとき、果たして正義はどこに存在するのか。人々の価値観を根底から揺さぶる悲劇の結末。上村が創り出す劇空間と演技派俳優陣の肉声が融合し、これまでにない演劇体験をお届けします。どうぞご期待ください。