本作では、1945年の戦後を舞台にした原作の精神を盛り込みながら、設定もキャラクターも大胆にアレンジ。物語は、2020年の新たな“戦後”、東京オリンピックが中止となった“未来”を舞台に展開する。主演は、映画版『麻雀放浪記』を傑作の1つと公言している斎藤工。1945年から2020年へとタイムスリップしたギャンブラーの主人公・“坊や哲”を熱演する。監督は、『凶悪』(2013)や『孤狼の血』(2018)などを手掛けた日本映画界のトップランナー、白石和彌が務める。

1945年の戦後日本で、斎藤工演じる“坊や哲”と鎬を削る人気キャラクター・出目徳を演じる小松政夫。1966年から始まったNETテレビ(現:テレビ朝日)『日曜洋画劇場』の解説者として、番組開始から32年間、お茶の間に映画の魅力を伝えてきた名映画評論家・淀川長治による、誰もが知るこの名物コーナーを、小松による淀川のモノマネで、昭和から2019年の現代へと鮮烈に復活させ、本作との夢のコラボレーションが実現した。

劇中では、勝つためには手段を選ばず、完膚なきまでに相手を叩き潰す冷静な雀士を演じる小松が、お馴染みの太い眉毛(手動式)と大きなメガネを携え、チャーミングに大変身。本作で描かれている、≪新たに起こった世界大戦により東京オリンピックが中止となった2020年≫という舞台設定を、面白おかしく・そしてスリリングに紹介する。「テポドン」や「トランプ政権」と言った私たちの生きる日本の時事問題を引き合いに出しながら、“坊や哲”がやってくる2020年の戦後日本を伝える小松の姿にクスリと笑いながらも、その奥に隠された映画の描く≪起こりうるかもしれない未来≫にゾッとする。そして淀川長治と言ったらこの台詞、「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」。小松による愛のこもったオリジナルアレンジは爆笑必至。ぼんやりと光が灯る背景や、そこに浮き出る映画タイトルなど、随所に見られる淀川長治・日曜洋画劇場へのリスペクトにも注目だ。

小松は、和田誠版『麻雀放浪記』(1984)が公開になった際、毎年映画のパロディを披露するフジテレビの『新春かくし芸大会』で、なんと出目徳役で『麻雀放浪記』のパロディドラマに出演していた。明石家さんまによる“坊や哲”、森進一によるドサ健と共に出目徳を一度演じていたのだ。そして本作での坊や哲のように時を超えて、再び出目徳役を演じている。

『麻雀放浪記2020』
2019年4月5日(金) 全国ロードショー
監督:白石和彌
原案:阿佐田哲也「麻雀放浪記」(文春文庫・刊)
出演:斎藤工 もも(チャラン・ポ・ランタン) ベッキー 的場浩司 岡崎体育 ピエール瀧 音尾琢真 堀内正美 小松政夫 竹中直人
配給:東映

【ストーリー】 主人公・坊や哲(斎藤工)がいるのは、2020年の“未来”。なぜ?人口は減少し、労働はAI(人口知能)に取って代わられ、街には失業者と老人があふれている…。そしてそこは“東京オリンピック”が中止となった未来だった…嘘か?真か!?1945年の“戦後”からやってきたという坊や哲が見る、驚愕の世界。その時、思わぬ状況で立ちはだかるゲーム“麻雀”での死闘とは!?

©2019「麻雀放浪記2020」製作委員会

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21 Comments

  1. 淀川さんが言いそうな話をするのが上手いんですよね^_^;
    映画に出てくるAI自体はちょっと古いイメージだった感じですけれどもね。斎藤工さん自身は良いと思いますがね。

  2. 😂御冥福をお祈りいたします。
    沢山の笑いを有り難うございました。

  3. 私としては小松政夫さん=淀川長治さんのものまねです。
    亡くなったのが信じられません。

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