俳優の磯村勇斗が主演する映画『若き見知らぬ者たち』(10月11日公開)の予告編と場面写真(7点)が解禁となった。

 本作は、2020年に発表した『佐々木、イン、マイマイン』で新人賞を総なめした内山拓也監督の商業長編デビュー作。内山監督が身近な見聞にインスパイアされたオリジナル脚本で、一人の青年が自分の中にある“最後の砦”と向き合う生き様を苛烈(かれつ)に描く。

 解禁となった予告編は冒頭、彼を忘れたくない母・麻美(霧島れいか)、彼を支える恋人・日向(岸井ゆきの)、彼を心配する友人・大和(染谷将太)、彼の夢を背負う弟・壮平(福山翔大)と、主人公・彩人(磯村)をとりまく人々との日常が映し出される。

 難病を患う麻美を自宅で介護し続ける彩人と壮平だったが、ままならない生活とたちゆかないほどの貧困で満身創痍の状態が続いていた。「もう限界だって…」とつぶやく壮平に「やめろ」と一蹴する彩人。身体は疲れ切っているようだが、家族を守りたい彩人の意思は固かった。

 そんな彩人の突然の死。彼の生きた証を探し、想い続ける者たち。彩人の無念の死が遺された者たちを突き動かしていく。亡き父・亮介(豊原功補)がいた頃の幸せだった記憶、彩人を気遣う日向、背負ったものの重さと虚しさに飲み込まれまいと、肩を震わせむせび泣く彩人など、彩人が確かに生きた軌跡の映像が連なる。

 「この世のあらゆる暴力から自分の範囲を守るんだよ」自分に言い聞かせながら生きてきた彩人。理不尽な世界で、彼は何を思い、何を願ったのか。そして、何が彼を殺したのか。自分の正義を守り懸命に生きようとする名も無き人々の姿が胸に迫る予告編となっている。

 本作はフランス・韓国・香港・日本の共同制作作品でもあり、企画の段階で海外3つの国と地域での配給が決定。ポストプロダクションの最後の工程、音仕上げ(サウンド・ミックス)はフランスで行われ、内山監督も現地に出向き、文字通り日仏チームの共同作業となった。

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